Q11:毎日違うパニック発作。どう向き合えばいいのか

Aさんからの質問


いつもお世話になっております!

先生、症状が良くなったり悪くなったりと極端です。その症状に混乱してます私…
しかも、良くなったと思ったらいきなり悪くなる。

こんな事ってあるんでしょうか?
今までとは違って、症状のパターンが変わり、焦りまくりどう対処していいのか?
 

回答


パニック障害になって、神経質傾向が強くなると、発作症状はもとより、気分の浮き沈み、変調にも強いとらわれが出てきます。これもパニック障害の症状の一つです。
 
 
今までのパターと違った反応に驚いているようですが、これがパニック障害です。
 
あなたは長年、症状に向き合ってこなかった。それがようやくちゃんと症状と向き合うという正しい方法を始めました。
 
もともと蓋をしていたものを、蓋を開けて歩んでいるのです。もともとなかったものが出てきたのではなく、あったものがちゃんと見えてきただけです。
 
このあらゆる想定外とも思える、その状態こそ、丁寧に観察をし、実況中継をし、浮かんで通り時間の経過に任せていくことが大事です。
 
パニック障害は、もともと、持っているであろう完璧主義、高い理想と期待、それに伴う「こうあらねばならない思考」が、とらわれ症状として強く前面に出てきます。
 
パニック障害による気分の変調、症状の目まぐるしい変化、極端な変化、これらは当然ありますし、それがパニック障害なのです。
 
全てが一定ではない。
ということ。
 
この一言につきます。
 
だからこそ、このたった一言のことを知らないために、薬や、私の勧める方法やその他のセラピーにかかっても、このいっけん不安定とも思える結果に振り回されて、怯えるようになるのです。
 
覚えておいてください。
 
「全てが一定ではない」
 
だからこそ、パニック発作症状や、予期不安を起きないようにするにはという視点では治るものも治らないのです。
 
こうした不安定さを、どのように受け止め、今するべきことにフォーカスしなおすのか。
 
「予防策」ではなく、「対応策」に重点を置くことがパニック障害を克服する上では重要なことです。
 
こうした、その時々に正しい対応策を訓練していきながら、頭ではなく体感覚でわかってくると、結果としてパニック発作症状や予期不安が少なくなったり、リカバリーが早くなっていることに気付くようになるでしょう。