Q14:パニック障害の人が最も怖れている、アノこと

たくあんさんからの質問


こんにちは、富樫さん。

あれから、喝のあるお言葉、ありがとうございました。

 

それで、今回の質問はパニック障害についてです。

主に、離人感覚?みたいなのが多いんです。気が狂いそうになったり、死ぬんじゃないかなど。

外出も普通に出来ています。
でも、たまにライブに行ったりします。

その時に、人混みなどで、急に、発作?がきて、気が狂いそうになりそうな、自分の中で慌てています。

いざ、その時になると今まで読んできた知識も、その大きな発作がくると、全然、だめなんです。

 

読んできたものが、拒む?ようにコントロールできないような、なんだか声みたいなのが、実際、声なのかはわかってませんが、自分の中でもう一人の自分が面白おかしくゆってくるような気がします。

例えば、僕がこれをやろうとすれば「違う、そっちじゃないだろ、これだ」など、「おーっと、そっちじゃない、こっちだ!」など

自分のやることなすこと先読みされてるようで、実況中継も、何回もやっちゃだめなんだよなとはわかっているのですが、あれ、もう一回、やった方がいいのかな?とか思ったり…

富樫さんのブログ読んできたのは意味がなかったのかとか、「ああ~もうだめだ、死ぬんだ」、このまま‥

 

数秒後には死んでるんだなど、自分をコントロールできないみたいな。

もう大パニックだし、混乱だし、パニックパニック!で、器用貧乏なのか、こんな僕みたいな中途半端な治し方ばかりやっているからでしょうか。

僕もカウンセリングを受けようか迷っています
やはり、独学では限界を感じている日々です…
それと、今日の発作で、過呼吸とワードが浮かんで、「なるよ、なるよ笑笑なるよ、ヒャー笑笑」と自分のもう一人の自分?みたいなのが、そうやって面白おかしく言ってきてそれも気になります。

 

やることなすこと否定されてるような気がしてしまいます。


回答


離人感覚…あまり聞き慣れない言葉ではありますが、パニック障害の人にとって、あまり聞きたくない言葉かもしれません。

実際に臨床上言われる「離人症」というより、「離人感覚」へのとらわれと言っていいと思います。これに関しましては、あまり心配が強く日常を覆い尽くすほどであれば、病院できちんと診察を受けるようにしてくださいね。

パニック障害の人が一般に抱えることのある「離人感覚」については、人によって感覚の違いはあれど、自分が自分ではない感覚、自分以外の何かが、自分をコントロールしている感じ、自分の体感覚がズレてる感じと様々あります。

私の場合は、自分の体感覚が片側に微妙にズレてる感覚が何とも気味悪く、それに気付いたときに身体を反対にズラして微調整する…みたいなことをしていましたね。

まさに感覚へのとらわれなんです。

自分が自分ではない感覚にとわれるという事は、自分をコントロール出来なかったらどうしようという、とらわれの裏返しであり、そして歪んだ信念として、「自分は常に自分でコントロール出来ていなくてはならない」というコントロール欲求の強さからやってきます。

コントロールしておきたいというのは、自分は常に危険にさらされている、そして安全、安心を保っておきたいが故に、そこにとらわれるという仕組みがあります。

パニック障害の人が密かに怖れているのは、「自分が気が狂ったらどうしよう…」です。

だから常にコントロールできている状態を保ちたい。その思いが、常に自分の不良感、不快感への監視に繋がり神経の過敏さから脱出できないのです。この仕組みを知っておくことはパニック障害を克服する上で重要な観点ですよ。

あなたの場合も例外ではなく、常に安全、安心への欲求が強く、それを可能にするために自分をいつもコントロールできる状況にしておきたい、そのために思考が先行して、あれこれと余計な話を振ってきては、それに振り回され、自作自演のパニック劇場のステージに立たされてる感じです。

あなたの中の常にこうあらねばならない…を紙に書いてみましょう。

そしてなぜそう思うのか、それが破られることはどんな事を意味するのか。

その中にどれだけ安全、安心感への飽くなき欲求の強さがあることを確認してください。そのためには常に自分をコントロールできる状態にしておきたい欲求があるかに気付いてください。

そして現実は常にコントロールできたものではない事を、少しずつ自分の中におとしていきましょう。

なるときは、なり。

ならないときは、ならない。

なったときでは遅いから…ではなく、

なったときに、こうするだけを知るに留める。

前もっての予防線を張ることは、あなたのような、とらわれを生み出し、辛い毎日を送ることになるのです。

それを脱したい思いがあるのであれば、根気よく治していきましょうね。そのための教材はあなたの目の前にあります。