Q53:思ってもいなかったところで起こるパニック発作の対処方法

Aさんからの質問

いつも行ってた場所に行くと、発作が起きるようになりました。今日は神経が過敏になってるので
行くのをやめようかと思いましたが、いつもの場所なので行ってみたら…
 
予期不安が出て、フラフラ感、倒れるかもしれない、またおかしくなってきたなど…
 
マイナス思考になり、30分はいましたが、どんどん悪くなる一方。もうここへは来れないのか?と
神経が過敏な時はグルグル思考全開!
 
今まで行けたのに…となぜ?
ママ友の話しも聞けず、早くここから去らねば!と焦り…
 
私の大好きな場所でした。どうしたら行けるのでしょうか?
 
家に戻りましたが、神経過敏な状態はまだまだ続いています。最近、神経過敏な状態が続いてます。 
 
戦ってるような気がします。
何度もこの経験をした方がいいのか?
どうしていいのか?わかりません。
先生、アドバイスお願いします!
 

回答


「いつも行っていた場所で、発作症状が出るようになってしまったんですが…」
 
といったご質問を多くいただきます。
いつも、行けていたのに…なぜ?
誰もが思うことです。
私にもそれはありました。
 
当然のように臆病になりますよね。
そして原因を探せど、なかなか見つからずだった時、いよいよそこに行くことを諦めるようになります。あなたもそうしようかと迷っている…
 
でも経験上わかっているはずです。
そうすれば、ますます行動範囲が狭くなっていきます。どこに行くにも不安になり、身体の調子に敏感になり、ますます神経過敏になるという悪循環を辿ることを。
 
でも、ショックですよね。
今まで普通に行けていた場所まで、発作症状が出るということは、どんな事を意味するのか。
考えただけで、首を横に振りたくなりますよね。
 
こうした事が起きた時、つい原因探しをしてしまいがちですが、たとえそれが見つかったとしても、今度は、その条件が重なる事を恐れるようになりますので、あまり原因探しに必死にならないように気を付けましょう。原因探しがどういう事を招くのかを知っておくことは大切ですよ。
 
そして、今回のような事は不意打ちに起きる事ですから、大変戸惑います。どうにかして安全、安心を求めてしまいがちです。浮かんで通り、時間の経過に任せることなど吹っ飛んでしまいます。
 
が、しかしですよ。
ここが肝心なんですね。
 
こんな風に自分に言い聞かせましょう。(実況中継)
 
「今日はそんな日なのね」
 
「私は今、症状と気持ちを必死にコントロールしようとしている(戦っている)自分に気が付いているよ」
 
「不快で不安ではあるけれど、この気持ちとしばらく一緒に今にいよう。浮かんで通って、時間に頼ろう。それが結局は一番の安心なんだよ」
 
こんな感じです。
私はそう自分に言い聞かせてきました。
もちろん、それをやってもすぐには変化はありません。でも、この事実をしっかり受け止めておかないと、思考は暴走してしまってやがては勝手な解釈が始まってしまうんですね。
 
事実と思考による解釈を、区別する事は大切。
YouTubeチャンネルの「講義動画」で復習しておきましょう。
 
起きたことを怖れることは仕方がありません。
これは「第一の恐怖」です。
この第一の恐怖を避けるために、みんな行動することをやめてしまいます。やめれば一時的に恐怖感は、起きなくなりますから安心を取り戻せますが、その体験を重ねると生活の質が低下していきます。
 
私たちができることは、「第一の恐怖」をコントロールするのではなく(そもそも回避行動によるコントロールは幻想です)
 
その後に続く「第二の恐怖」への対処を正しく取ることです。不安や発作症状を出ないようにするのではなく、出た時にどうするのか。どこまでもここです。ここしかありません。
 
なので!
こうした体験を「失敗」「ダメなこと」ととらえず、まずは「今日はそういう日なのね」として受け容れ、言い聞かせ(実況中継)浮かんで通り、時間の経過に任せていくことを、心がけて下さいね。
 
最後に一言…
 
うまくやろうとしない!
 
わかっているけど、うまくいかないことに、とらわれる人が多くいますが、結果を早急に求めない事が大切ですよ。だから練習なんです。練習していく過程でコツがつかめますから、それまでは焦らない事ですよ。
 
きっとうまくいきます!