Q59:予期不安の取扱説明書

パインさんからの質問

いつもブログを読んでいます。
予期不安が、きつくて皆さんも同じ思いをしてるのでしょうか?
 
どうにかしようとコントロールしたい気持ちに気付いてはいますが…
不安がどっと押し寄せてきます。
不安になる前の思考もマイナスです。
こんな時、どうしよう?どうしよう
ますます不安な気持ち。
 
先生、変な不安感を度々経験します。
何かに引きずり込まれそうな感覚になり
思わず、怖いと口からでました。
そう言う感覚ありましたか?
どうすればいいのか?わからなく
なりました。
 
 
回答


「どうにかしようとコントロールしたい気持ち」に気付いても、それが手放せているかどうかは別物です。なかなか簡単にはいきませんよね。
 
人は簡単にそれを手放すことはできません。不安ですし、怖ければ当然です。
 
理解しても、実況をやってもなお、発作症状はあり、不安感も変わらずだとしたら、より不安にもなりますし、コントロールしたくもなるでしょう。
 
今はコントロールしたくて仕方がないのも、自分なのです。それを受け容れていいのです。
 
毎回のように理解しておかなくてはならないことは、「それらは現実に反応した思考が作り出した第二の恐怖の結果に過ぎない」ということへの理解と「という状態にある自分に気が付いています」という実況中継です。
 
「何かに引きずりこまれそうな感覚」という表現は、人それぞれ異なるも、私にもありましたよ。
 
そんな、普通だったら日常感じない感覚は私たちをすごい勢いで恐怖感へと引きずり込みます。
 
しかし、その恐怖感、言葉の数々は「感覚への恐怖」に過ぎないことを忘れてはいけません。
 
どうにかするのではなく、恐怖に包まれていることに気付くと共に、「コントロールしようと躍起になっている状態の自分に気が付いています」と実況を入れていきましょう。
 
その間、放射され続けている不快感をコントロールしようとせずに、「浮かんで通り」「時間の経過に任せること」です。
 
変化、回復を焦らないように。日々感じてくる恐怖感をそのままに、日常の事を進めていくように心がけていくようにしましょう。
 
どうにかしたい強い気持ちをコントロールしようとしないで、それが今のあるがままとして受け容れ、その状態を出来る限り浮かんで通り、時間の経過に任せていきましょう。
 
どうにかしようと躍起になれば、この神経の過敏さはなかなか収まることがありません。
 
不安が押し寄せることに、強い思いが浮かんでくるとは思いますが、それが第二の恐怖となっていることに気付きを入れていくのです。
 
私も含め、みんなこのような不安、恐怖を感じながらも、少しずつ練習を繰り返していくことで、今までにない発作症状に対する感覚の違いに気付いていくことになります。
 
しかし思い違いしてはならないことは、気付いても不安がなくなるわけではないということ。そもそもの目的は何なのか。
 
気付きは、すぐに不安をなくすためにやるのではありません。YouTubeの「講義動画編」を見て復習してみてくださいね。