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Q74:パニック障害における暴露療法は慣れを目的にしているのではない

きくさんからの質問

先日はじめてカウンセリングを受けさせてもらって自分の中で意識がかわってきている気がしていて、今現在がんばっているのですが、行動練習の結果がよくなくても気にしてしまい、引きずってはいけないと分かっているのですが、どうしても気にしちゃっている自分がいます。

この場合どうすればよいですか?
 
あと不安のメカニズムを購入し、読んでいる途中で治る仕組みをりかいしてきている段階なのですが、読んでいるとちょっと不安が襲ってきて、自分の嫌な症状が少しでてきます。

この場合読み続けない方がよいですか?
 
 
回答
 
 
行動練習を行うことは、パニック障害を克服する上で必須です。
 
しかしながら、もともと苦手になってしまった状況へと行動範囲を拡大するわけですから、自分の思っていたような結果にならないことの方が多いものです。
 
目指すべきは、予期不安やパニック発作症状を起こさないように行動することではなく、それらがあっても、実は行動できないわけではない、気分と行動は別物と受け容れ、練習を繰り返していくことにあります。
 
その中で、とらわれてきた状態との適度な距離感ができてきて、目的優先の行動へと変わっていきます。そしてその結果として、あなたが求めている状態が手に入るようになってきます。
 
結果に対してとらわれてしまうのは仕方のないことです。まして期待していた通りにならなければ、やっていることの意味すら見出せず、モチベーションも下がってくるというもの。そんな時は、先ほどの練習の意味をもう一度思い出してください。
 
うまくやる練習ではないのです。うまくいかない時が多い中で、自分のコントロールできない不快感に対する対応力を身に付けているのです。
 
こんな事を言ってしまうと、「慣れですね」と言われる人が多くいますが、パニック障害における行動練習の求めるところは、「慣れ」ではありません。
 
慣れではなく、予期不安や発作症状、そして結果に対して、自分をどう扱うのかということ。自分との対話をしながら練習を進めていきます。
 
結果に対して、良し悪しを付けるのは自分自身の基準が設けてあるからです。
 
その基準を緩める必要もありますし、その基準の高さがこうした病気を招いているようなところもあるのです。
 
あなたの中の「〜じゃなくてはならない」は幾つあるでしょうか?
 
結果は行動を行った今日の「結論」です。
ここに良し悪し付ける必要はありません。
 
しかしながら、良し悪し付けてしまっていたとしても、それをまたジャッジするのではなく、それはそれとして受け取り、その間、浮かんで通り、時間の経過に任せていきましょう。
 
気にしてしまうのも当然。
しかし、その気にしてしまう事には、強い関心を示さず、ただそれは「出来事としての体験」と、とらえましょう。
 
次に「不安のメカニズム」に関してのご質問ですが、人によっては読むページによって、俗に言うところの「もらってしまう」事もあるかと思います。特に神経過敏な時は、なおさらです。
 
そんな時はそのページは、読まなくてもいいです。しかし、本自体を読む必要はないと言っているのではありません。アドバイス差し上げたページで読めるところは、必ず読む事を繰り返して下さいね。
 
また不安が出てきたときに、反射的にページを閉じるのではなく、しばらくその不安感に浸る練習にも切り替えることはできます。
 
それこそ、そんな時に、その本に書いてあること、ブログやYouTubeでお話している、実況中継等を試してみましょう。もちろん結果にとらわれずに。
 
スムーズに事を運ばせたい、発作症状や不安感をなくして、はやくスッキリさせたい気持ちは誰もが持つわけですが、結果はたいてい思うようにはいかないもの。その結果に対しての対処の仕方をこれから変えていき、それを育てていくのです。
 
練習の主旨を再確認してくださいね。
一度の理解で、事はすぐには改善しません。繰り返しが理解を深めていくのですから、頭での理解に重点を置かず、行動との両輪で乗り越えていきましょう。
 
この記事も何度も読む事をお勧めします。
回復していく人は、「繰り返し」を大事にしています。