Q78:過去への執着を手放す

もかさんからの質問

こんにちは。
最近症状も落ち着いている状況で、気持ちが外に向いています。余裕が出ていると感じます。

いつもは「〜になったらどうしよう」と予期不安が多いので、あまり意識を過去のことに向けることはありません。過去にあったことをあまりくよくよ考えたりもしません。ただ、きっかけがあり、今パニック障害になる前の自分で輝いていた頃を思い出して少し苦しいです。

頭では、今を生きるしかない、今を精一杯生きていたら過去の思い出に浸らないし、とは分かってるんですが、やはり最近病気になる前の楽しかった頃、なんでも出来て怖い事もなく… 

大切な人達も沢山いたな。とふいに思い、もしあの時パニック障害にならなかったら、今頃はあの時のように楽しめていたかも。

失ったモノも数えていたらキリがない、と思ってしまいます。勿論今は今で一生懸命生きています。周りにも恵まれていると思います。でも、答えの出ないことをふいに考えたりしてしまいます。

とがしさんはそういうことを考えることはありますか?変えれない昔のことを考えるのも嫌なのですが、やはり根幹は「なぜ病気になったんだろう」「なにか悪いことしたのかな」とふと思う時もあります。


回答


パニック障害だった頃の自分を振り返れば、あの時、こうしていればとか、パニック障害になっていなければ、こんな人生にはなってはいないのに…そんな事にとらわれていた時期が、私にもありました。

しかし人間である以上、誰しもが、フッと過去を振り返っては、罪の意識や後悔にとらわれることがあるのです。ただ、そこで罪悪感や後悔といった感情を辛い感情としてだけ受け取ってしまうといけません。

人は過去を振り返ることで、今の立ち位置を改めて見返し、今に生きる力を取り戻していきます。

罪悪感や、後悔を今後に生かすために、再度そのような事にならないようにと、過去の振り返りは、学びのために生かすものですよ。過去の使い方を間違えないようにしましょう。

苦しみは、自分のこうあるべきという期待と、現実とのギャップから生まれます。

過去を振り返れば、そこには今の自分にはない楽しい思い出もあったでしょう。それがそのまま維持されていれば、今頃は…という思いも起きて当然です。

しかし今の自分、そして周囲の世界観は過去とは異なっています。

振り返りを学びとして受け取っていきましょう。 今の現状の立ち位置がブレていないか、過去を生かせているのか。過去はそのように使うのです。

前進を阻むためではなく、これからを生きていくための糧にしましょう。そうすれば過去の振り返りも、それほど辛いものとして受け取ることはないでしょう。

過去は「知恵」の宝庫なのです。