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Q86:治らないパニック障害は前提を誤解しているかも?

さんぽさんからの質問

パニック障害を発症して5年になります。今までいろいろな治療を試してきて良い時期も悪い時期もありました。最近はあまり良くないです。

治療の中で客観的に自分を見る方法や、SE療法などしましたが、中々よくなりません。最近はまたパニックになり、酷くなっているので、もう治らないという不安や、また次いつパニックになるか?という予期不安が毎日常に付きまとっています。

もうこんな辛い日々なんとかしたいです。こんな慢性化した私でも完治するでしょうか?


回答


まず完治という目標は横に置いておきましょう。
目指すべきは、予期不安やパニック発作症状があるかどうか、昨日よりどうかという事より、それらがありながらも、目的とする目の前のやるべき事をやっていくことです。

予期不安なパニック発作症状をどうにかしようと戦ってはいけません。(戦ってしまっている場合は、そんな自分を罪とせず、そんな今の自分を受け容れてください。反省などしないように)

もちろん、そんな状態でやるわけですから、以前と比較してしまえば、期待する結果には届かないかもしれませんが、現状が、そのような状態で行うわけですから、以前のようにとはいきません。

それは受け容れてください。

過去と比較せず、たとえスムーズな過程、結果が得られなくても、そこにフォーカスしないようにしましょう。結果にジャッジを加えて自分を責めたり、原因探しに時間をかけてはいけません。

大切なのは「今ここ」です。

予期不安やパニック発作症状があっても、今、目の前の事を、「とりあえず、あえて、だからこそ」でやっていきます。それが大切なのです。

うまくできるか、また何事もなく以前のようにできているか、予期不安もパニック発作も、あるかないかという物差しを持ってきてしまいますと、いつまでも、「あるか、ないか」へのとらわれに至り、いくら真面目に取り組んでいても、どこか欠乏感を感じてしまうものです。

予期不安やパニック発作症状が出ても、以前と比較して打たれ強くなった、心身のダメージの回復が早くなった。そのような状態であっても、少しずつ行動範囲、滞在時間が長くなったということに価値を見出してください。

その日の苦労はその日のみに。

先々の不安は、その時の自分に任せるという心得が回復には必要となりますよ。

毎日のように「今日はどうかな…?」と自分を推し量るのは、受け容れるという条件に叶っていません。その辺のところを、少しずつ理解し受け容れていかれることで、「今ここ」を充実した日として受け止めることができるでしょう。

(SE療法については、自己流ではできません。また専門のカウンセラーであっても、他のセラピー同様に年単位の時間がかかる事をお伝えしておきます)