あっこさんからの質問
こんにちは。
私は5年前から嘔吐恐怖症に悩んでいる者です。
吐くのが怖くてちょっとでも気持ち悪さを感じるとパニックのようになってしまいます。
でもそれが日常茶飯事…軽い気持ち悪さは基本的に毎日、パニックレベルは一週間に1回くらい起きていたので、「嘔吐への恐怖からこうなっているんだな」くらいに考えていました。
吐きそうになったときは、スマホでゲームをしたり、写真フォルダの楽しかった時間の思い出を振り返ったりして、気を紛らわせていました。そうすると数分でよくなっていました。
ですが先日、外でご飯を食べて車で帰宅する途中、気持ち悪さが襲ってきて「これもいつもの事だ。直に治まる」くらいに考えていたらどんどん酷くなって両手がしびれ始めどうにもならなくなり、近くのコンビニに停車。
外に出て空気を吸うと次第に気持ち悪さは治まり、30分程休憩したら普通通りに運転できました。
今までここまで酷いパニック感はなかったのでおかしいなと思ってネットで調べてみたら、自分の症状が「パニック障害」と似ていること、もしかして私はパニック障害なのではないだろうかと思うようになりました。
逃げられない空間(車や電車、列など)が苦手、お店に入るとトイレの場所をまず確認、右折車線が苦手、等…
病院に行って診断されたわけではないので断言は出来ませんが、パニック障害の症状は出ていると自覚があります。
出来れば、病院や薬に頼らず、自力で治したいと思っています。
もちろん今のままだと日常生活に支障が出るというのもあるのですが、私はあるアーティストのコンサートに行くのが趣味です。
大体年に3回程行っており、嘔吐恐怖の症状が出てからも行っていました。物販列や入場列、お手洗い待ちの列はずっと苦手で、コンサートの席も両隣に人がいて逃げられないような席だと不安感はありました。
でもコンサートが始まって歌に集中すると全然平気になり、気持ち悪さとか逃げられない恐怖というのは消えていました。
ですが先日のパニック感がトラウマとなり、次にコンサートに行ったらそうなってしまうのではないかという恐怖心があります。
実際、大きなパニック感が起きてから2日に1回くらいの頻度で症状に大小はありますがパニック発作が出ています。
コンサートに行くために、趣味を守るために、パニック障害を治したいです。
病院や薬以外で治す方法、完治に近付ける方法があれば教えてください。よろしくお願いします。
回答
答えはシンプルです。そして今回の回答は質問者にだけお話する内容ではありません。読まれている読者すべてに宛てています。
まず、私のブログ(過去のAmebaブログも含めて)と、YouTube動画、そして、お勧めしている「不安のメカニズム」の本。
この三点を使って心の仕組み、パニック障害の治し方を徹底的に頭に入れましょう。そして、実際にお話の内容に沿った「行動」をしていきましょう。
「知識」をいくら溜め込んでも、「行動」に移さなくてはパニック障害という病気は100パーセント治りません。病気の性質上、これは事実です。
この事実に目をつぶるような事があってはいけません。
この方法は、私が行ってきた方法であり、そして私のオリジナルではありません。なので、「先生だから治ったんでしょ?」は、すべて言い訳となります。
これらは心のメカニズムにそった方法であり、算数で言えば九九のようなもの。この原則を知らずして、他のことを勉強、実践したところで意味はありません。
「私でもできるかな…」とまたもや、やってもいないうちから不安に駆られ、他をあさりに行ってしまう人は、過去の私を含めて少なくありません。しかし、その反応はいい加減卒業しましょう。時間は無限にはありません。
「とにかく、やっていきなさい!」が私の体験上言えることです。
残念ながら、パニック障害は根性では治りません。神頼みでも治りません。スピリチュアルや占い、癒しの類いでは治りません。それらを仮に取り入れるにしても、治し方には順番がありますので、安直な方法に頼る時間が長いだけ、苦しみからの解放は遠のくと思ってくださいね。
私は体験者です。病院も薬も使っていません。そして完治してから再発もなく、20年以上経過しています。
完治するまで、ほとんどの方がやってきている事、間違えを私も繰り返してきました。あっという間に慢性化して完治させるまでに10年以上かかってしまいました。楽しい大学生活を何の益もなく4年間過ごし、就職バブルの時期にも就職を避け、その時期は空白の人生です。
あなたは、それをどう思いますか? 問われて身震いするぐらいじゃないといけませんよ。
何事も基礎は大事です。そして基礎は地味で面白みがありません。実際に効果を感じることは、3ヶ月ほど経過してこないと期待した実感が湧かないかもしれません。しかし学校の勉強と同じように、基礎をおろそかにしてしまえば、後々大変困ることになります。
治し方は先ほどの各種サイトにて述べています。しっかり取り組みましょう。
そしてカウンセリングはとても大事です。一人でもやっていける方法であっても、既存の安直なその場しのぎの方法とは違うので、心の在り方や、その時々で訪れる症状の波など、時に一人では乗り越えられない局面があります。
そうした時のフォローとしてのカウンセリング、また定期的なカウンセリングは、回復へのステップアップをスムーズにしていくことができます。
また自分の回復度合いがどのぐらいの位置にいるのかわからないまま、ただ漠然と練習していても、モチベーションは枯れるものです。そのためにも道を知る伴走者がいた方が、迷わなくて済むとは思いますがいかがでしょうか?
ネット社会に慣れきった現代人は、ニュースの見出しだけで、細かい記事も読まずに感情的な反応をして、物事を浅く受け取り、知ったつもりになっている人が大勢います。読まれている読者、そしてあなたはいかがですか?
私のお勧めしている方法は、そのような表面上で理解することに終始すれば、他の方法となにも変わりません。理解にも段階があります。行動をしていく中で、理解は深まります。繰り返して学び、行動が求められます。
数あるブログの記事、本、動画などで「難しい!」と思ってしまっても、どうか行動しながら、繰り返し読み進めていかれますようお願いします。
残念ながら、あなたが現在やっている、症状への対処は、その場限りの典型です。あなたもそれに気付かれたのでしょう。その場はやり過ごせても、慢性化するだけで完治することは、とても長くかかるでしょう。
そして、この記事を読まれている方、私も含めて皆、はじめはこうした方法で何となくしのぎます。しかし数年経過しても、治っておらず、その数年で人生に起こる、様々なライフイベントに振り回されて、症状への恐怖がさらに強まり、いよいよ助けを求めることになるのです。
そんなその場限りの方法で終始してきた人ほど、この正攻法、王道な方法に抵抗を感じてしまうものです。これは過去の私でもあります。でもやる事を覚悟をもって進めていけば、こんな私であっても、ちゃんと完治に持っていくことができる方法ですから、あきらめずに、そして選択をこれ以上、間違えないように忠告しておきます。
私の動画、ブログを読まれたりすると、すぐにでもわかるかと思いますが、癒し要素は全くありません。抵抗を感じる人はもちろんいるでしょう。堅苦しさを感じてしまう人もいるかと思います。
しかしエンターテーメントではなく、そして癒しで治るものでもないと分かっているので、あえてそのような優しい言葉がけはありません。癒しはネットを見れば、いろんなところで癒しを餌にして商売している輩が多いの、そちらにお任せです。(カウンセリングでは、まさかあそこまで堅苦しくはありませんので、ご安心を)
ちゃんと治しましょう。
中途半端は、いつまでも中途半端です。
皮肉ながらパニック障害は中途半端に放っておいても、なんとか人生は送れます。しかし、その人生は、いつも何かに怯え、いつも、誰かを頼っていないといられないもの。
いつも不安や罪悪感を感じながら、今の不確定で、不安な時代に生きていくのは酷でしょう。
人の心の在り方を勉強していくつもりで、パニック障害を治していくならば、いつの日か、自分の身に起きたパニック障害を「ギフト」だったと感じる日がやってくるでしょう。
ちゃんと治す方法で、実践をしていくことを、あなたに期待します。