Q143:車を運転することが怖い人へ

台湾大好きさんからの質問

私はパニック障害になってから、車の運転が恐くなりました。もう10年になります。

特に、右折ラインに入る、赤信号や踏切を自分が先頭で停まるという事に恐怖を感じます。

昨日、踏切で停まった時に急に恐怖を感じて、いてもたってもいられなくなり、オロオロしました。

その時に『理性を失って今踏んでいるブレーキを離して、電車に突っ込んでしまうのではないか』という想像をしてしまい、余計に怖くなりました。


先生に教えていただきたいのは、

①死にたいわけでも突っ込みたいと思ったこともないのに、何でこんなことを考えてしまうんだろうか、という事。

②本当に理性が飛んでしまう事はあるのですか? 

と言うことです。

よろしくお願い致します。


回答


このような恐怖を運転の際、持っている人はとても多いです。

しかしながら、考えようによっては、こうした事をまったく考えない人が事故を起こすのです。

「なぜそのような事を考えてしまうのか」についての回答はシンプルです。

あなたの慎重さゆえの恐怖でもあります。

パニック障害になると、こうした安全、安心への欲求が以前よりも非常に高くなります。

そうなると、「こうあらねばならない」というルールが生まれ、より強くなります。

常に危険に対する感度の良いアンテナが、自分自身から伸びているのです。

ではこのアンテナを、ほどよい長さにするにはどうしたらいいのか?

まずは今を受け入れる事です。
今の自分の状態を過去の自分と比較せず、今の自分の状態をしっかり受け入れてください。

理性が飛んでしまう事は、ほとんどありません。
アンテナは、まさに理性の深さでもあります。
むしろ理性的すぎるぐらいです。

理性が崩され、どうにかなってしまうことを想像して怖くなる人が多いものですが、その恐怖は想像の産物に過ぎません。

想像が細かく働いているときは、分析モードでもありますから、理性が崩れるなんて事はまずないのでご心配なく。

まずは今の自分の状態にきちんと向き合い、受け入れ、そのような不快な今の状態と戦わず、丁寧な生活行動、運転を心がけていきましょう。