何年か前までは誰かと一緒ならパニックが起きても例えば車に乗ってたなら止めてもらって休憩すればなんとかなるって思えたり建物のなかなら外に出れば落ち着けたし今いる場所、状況から離れれば最悪なんとかなってたので信頼できる人の運転なら遠出も出来てました。
ですが数年前に出掛けたとき車のなかでパニックになり目的地についてもおさまらずこのままではどうにかなって家に帰れなくなると恐怖を感じすぐに家まで帰ってしまいました。
そのせいだと思うのですが出掛けるたびに近場でパニックになっても家に帰れないんじゃないかと不安で出掛けるのは数分以内が増えてしまいました。
ですが去年勇気を出して親の運転で40分かけて動物園に行くことが出来ました。
来月はコンサートにどうしても行きたいのですがコンサートはパニックになって初めてですし、車で50分はかかりそうです。
どうしたら前のように遠くでパニックになっても外に出たら落ち着くから大丈夫って思えるようになりますか?
回答
こうした質問は、カウンセリングの時間でもよく聞かれる内容です。そして大事な回答を含んでいますので、繰り返し読まれることをお勧めします。
さて、今回の一件は「パニックになっても外に出たら大丈夫」「あの人がいれば大丈夫」「ここなら大丈夫」など、「こうなら、大丈夫」と自分の安心の条件が覆されたことから、今に至ってしまった経緯であることを確認しましょう。
こうだったら大丈夫なんだから…と決めておいた事は必ず覆される状況が日常を送っている以上、起きます。そのたびに、また新しい安心材料を探しては身に付け、そしてまたそれがそぐわなくなり…
これは行動できているようで、恐怖を受け入れているわけではなく、避けているのです。
もし行動練習も、こうした観点で行なってきたとしたら、効果半分、私のお話してきたことを歪曲して受け取っています。
それと今の苦しみは、比較するところから生まれているとも言えます。その時の自分に執着しているから、苦しむのです。
過去の良かった時の、自分にとらわれているのです。そして、そうなっていない今の自分にとらわれているのです。
そうなっていたのに、そうなれていないことにとらわれているのです。
せめて以前の自分のように、「こう考えたら落ち着くから大丈夫」と思える自分を取り戻さないと…ではなく、今のあるがままの自分をそのままに、今回はそのコンサートに行くことが、以前のような自分を取り戻す事に繋がるのです。
良かった時の自分など過去と比較した時から、人は今の現状に不満を抱きます。しかし、今は変えようとして、変わるものではなく、やがては変わっていくであろう、変化流転の中に、私達は毎日いるに過ぎません。
毎日浮かんでくる、あの時みたいに…という気持ちはあっても、過去と比較して、今という時間から離れてしまうことのないようにしましょう。
コンサートに行っても、その道中、また到着時、始まるとき、コンサートの最中など、その過程で気付いてしまう、関心が向いてしまう自分の今の不快感覚などに、戸惑いや恐怖にあっという間に包まれてしまうかもしれませんが、あなたがそこから、それをコントロールすることなく、「ちょっと待って!?私さぁ、そもそも何しにここにいるのよ!?」と、そもそもの今に自分を戻していく事が大事ですよ。
それら、振って湧いてくる不快な感覚や思考は、あなたが思うよりも、厳しいものではなく、ただ打ち上がった花火に過ぎないのです。ただ眺めておけば、パラパラと落ちて消えていくだけのものです。
ただ、その感覚に脅かされているだけ。その事実はブラさないようにしましょう。恐怖を何で感じているのか、起きた感覚によって自作している、「こうだったらどうしよう」などと、口走っているストーリーによるものです。
浮かんで通り、時間の経過に任せていきましょう。コントロールするものではありません。そのままにしておけば、やがて嵐は収まるのです。ただ眺めるというスタンスでいてみましょう。やがて、あなたの求める状態を取り戻していくでしょう。