Q192:我慢は結局、パニック発作を引き起こす

kannaさんからの質問

お久しぶりです。
いつもブログ読ませて頂いてます。

最近連休に向かって人の出が多くなってきたせいでか、いつも以上にレジ待ちの人数が多く、後ろに待たれる数も増え、身動きできない不安に駆られ、五分ほど我慢していたのですが、次が自分の番になった瞬間、久々にパニックと吐き気に追われ久々に逃げ出してしまいました。

実況中継もパニックになりすぎて全然できませんでした。我慢して我慢して次、やっと自分の番だったのに結果我慢できず逃げ出してしまったことに大きなショックが拭きれません。

もちろんここまで耐えた事にはプラスして頑張ったと褒めていますが、なかなか次!って気持ちになれません。私の後ろに並んでいた人もここで譲る?て思ったに違いないとか妄想にも駆られたり。また自信が少しなくなってしまいました。

あともう一つ、私はお肉や甘いものが大好きなのですが、パニック障害では特に甘いものがNGとされてます。

ここのところ体調が良かったせいで、調子に乗って毎日お菓子ばかり食べていたのも今回耐えれなかった原因の一つだと思います。(現に油っこい食べ物、ファーストフード、お菓子を食べたら次の日から体調がガクッと落ちてしまうのは自覚済みです)それでもやはりストレスがあると爆食いしたりしてしまいます。体調が悪くなる事は分かっているのにやめられない。


どうしたら自分の欲に勝つ事ができますか?
先生は当時、一切甘いものとか摂らず
治して行ってましたか?
宜しくお願いします。


回答


我慢に我慢を重ね、何とか踏ん張りやったきたことが、上手くいかなくなったときほど落ち込む時はありませんよね。


これまで何とか自分の思考を繋ぎ止め、症状に向かわぬよう努めてきたのでしょう。ここまでやるまでにどれほどの決意が必要だったかを考えれば、今回の出来事にはショックを隠せませんよね。

結果にとらわれず、こんな日は「今日はそんな日だった」と受け取り、明日と繋げないように…それが原則なのですが、そう簡単には気持ちもおさまらないでしょう。

しばらくは、モヤモヤとした気持ちに意識が向いてしまうかもしれませんが、それを無理にクリアにすることなく、そのあるがままの今のあなたで、今日の今、できることだけを淡々とやるようにしてみてください。

今回のことで、自信を失いかけているかと思いますが、自信は一足飛びには生まれません。筋肉と同じように、何度かのストレスを与えながら、強くなっていくのです。傷というストレスを与えながら強くなっていきます。

また回復は右肩あがりで上がっていきません。
大波小波をかいくぐりながらのゴールです。
自信は行動を通して育んでいくものでありますから、あまり日を置かずに、レジ並びの行動練習を再開するように努めてくださいね。

さて、もう一点。
甘いものについてですが、私自身はあまり甘い食べ物にとりたてて注意はしていませんでした。(もっとも嘔吐恐怖で、そんなに食べられはしなかったのですが)

確かに甘いものは、血糖値の不安定化を招くことに繋がるので、気分の乱降下にも見舞われやすいかもしれません。しかし、これも個人で異なることなので体質的なものもあるでしょう。

欲を抑えるのってなかなか難しいものですよね。
欲に変わる、なにか夢中になれるものでもあればいいのですが、それはそれ、これはこれで、なかなか見つかりません。

ただ、そのときに、異なった行動に置き換えていくって方法はあります。あなたの食べようとする瞬間、つまりやってはいけないとわかっているのに、やってしまう発端となる直前の兆候はありますか?

もし次回、その兆候に気付いたのならば、ちがう行動に置き換えてみましょう。例えばお菓子の箱に手をかけた事に気付いたら、そのまま箱をあけてしまうのではなく、洗面所でうがいをしてくるとか、異なる行動を一旦あいだにいれるのです。こうすることで、少なくとも、甘いものを食べようとしていた自分と距離が置けますので、結果食べしまっても、気分に任せた行動を少しずつ制限していくことができるようになってきます。

コツは我慢して意志の力でこらえるのではなく、違う行動で置き換えて、まずはそちらに専念していく。そして、まさにお菓子の箱に手をかけていた自分をもう一度振り返ります。そしてあらためて自分に食べるかどうかを問いかけてみましょう。食べたかったら食べればよろしい。もしかしたら食べずに済むかもしれませんね。

パニック発作症状と対処は似ています。反射的な反応はせず、距離を対象と取るということで、少しは感情的な反応から理性的な対応へと変化が生まれます。自分への気付きが進めば、欲に対しても少しずつコントロールができるようになってきますよ。