Q196:治すことに行き詰まったら

さくさんからの質問

いつも勉強になります。私は2年ちょい前くらいにパニック発作を起こしました。それから富樫先生のブログをみながらなんとか過ごして来て、当初に比べれば良くなってきたと思います。 

しかし、ここしばらく進展がないというか、夕方になると憂鬱にはなるし、車に乗れる事は出来ますがとても恐怖だし(当初は乗るだけで頭がフワフワしたり発作、今でも高速は乗れません。というか乗ってません。)、広場恐怖など他イロイロ。

でもなんとなくこなしてる自分がいます。そういった症状がここ1年以上続いてます。これ以上良くなるのか不安になる事があります。薬は飲んでません。なにかと症状をきにしてしまう自分もいます。

そんな自分を否定したりもしていません。でもこのままでいいのかわからなくなる時があります。アドバイスお願いします。


回答


あなたは言いました。


「このままでいいのか」と。

あなたは私のブログを読んで、練習をしてきたことと思います。ただ、ここしばらく進展がなくなってきたと…

そして「これ以上、良くなるのでしょうか?」とあなたは言いました。

これ以上、良くなるために、どうしたらいいのか考えていますか?

あなたがこれ以上、良くなるためには、今、足りていないことは何なのかについて、しっかり見つめ直すことが必要です。

やれることはやってきた。でもやれないことは、やっていないのではないでしょうか?

はたして、それはやれないのでしょうか。


そのやれないこと、やっていないことは何なのか。そこを明らかにしてください。

そして、どうしてそれができないのかと考えるのではなく、どうしたら、それに「取り組めるか」を考えてみましょう。

できない原因を突き止めようとすると、言い訳ばかり出てきてしまいます。悩みが増えるだけですから、あくまでやれない結論を導き出すのではなく、やること前提の結論を導き出す考え方をしていきましょう。

「どうしたら、それができるのか否か」ではなく、「どうしたら、取り組めなかったことが、取り組めるようになるのか」ということです。

「結果」より、以前の問題で引っかかっているのですから、まずは取り組むための方策をきちんと考えましょう。

これ以上の成果を求めるためには、練習の内容、質を変えていくことが必要です。何かが足りない、もしくは取り組み方に間違いがあるから成果が出ないという単純な理屈ですから、意志の力などということを理由にしないことです。

進展がストップする人の話を聞いてみると、それ相当の原因があります。

やり方が間違っていたり、「ここでこそ、あえて」の一歩踏み込んだ恐怖突入ができていない人など、肝心なところで回避行動を繰り返していると進展が止まります。

ただ漠然と行動練習しているだけでは早々に頭打ちとなります。

行動練習をやって、ただ「症状が出た、出ない」の結果に一喜一憂するだけの練習ではなく、また「これから、どうなるのかなぁ、治るのかなぁ」と思いにふけるのでもなく、ノートを開き、自分の行動練習の洗い出し作業を早急に行いましょう。

そして、もう一つ。

あなたが、そもそも病気を治したい理由は何なのか?ということです。

どうなりたいのか?

そしてそうなれた時の、あなたの生活、対人関係、仕事等で何が変化しているでしょうか?どんな変化を望んでいるのでしょうか?

ここにあなたにとっての有益な価値があるはずです。

治すことで、何かしらの価値がそこにあるからこそ、辛いことでも、頑張ろうとしているわけですよね?

それも、明確にしておくことは回復にはとても大切なことです。

ノートを開いて、ペンを持ち、書いてください。

思う存分、書き出す作業をやって、心を整理してみましょう。