kokoroさんからの質問
富樫先生こんにちは。
カウンセリングをしていただいてから、2ヶ月半経ちました。
あれから、すぐに、不安のメカニズム(完全版)を注文して、1ヶ月くらいかけて、じっくりと読みました。とても、読みやすくて、買って本当に良かったです。
そして、パニック障害になって8年、やっと、不安から逃げないこと、そして戦わないことが、どんなに大切か気づきました。今まで私はずっと肩に力を入れて、何とかこの不安をコントロールしようと戦ってました。沢山の鎧を身にまとって、重くて、身動きがとれなくなってしまっていたのかもしれない。。。と思います。そして、その鎧がないと、不安になっていました。今は少しずつ、その鎧を手放していっています。
この2ヶ月半で出来たこと。
歯医者に毎週のように行ってました。一度発作?のようになりましたが、10〜15分くらいでゆっくり呼吸してたら、治りました。何とか、治療が一通り終わりました。
2年ぶりにバスに乗れました。しかも、札幌まで40分間くらいの道のりです!不安も感じたけど、思ったより、心地よく乗れました。
週二日ですが、仕事にも慣れて、ほぼ頓服を飲まなくても、仕事に行けるようになりました。まだ、不安感はあるし、緊張しますが、改善されてます。
運転も隣町なら、大丈夫です。
ただ、一昨日くらいから、甲状腺機能低下症の疑いがあるかもしれないと、以前言われたことを思い出して、SNSなどを読んでたら、不安が出てきました。それも、浮かんで通るようにしていますが、本当にそうだったら、ちゃんと検査した方が良い。。とかグルグル思考が。。。症状には喉の詰まり感、疲れ、だるさなどがあり、、、パニック障害の症状と似ている部分があるので気になってしまいます。
パニック障害からくる喉の詰まり感や疲れなどはパニック障害が改善してくると共に、なくなるものですか?
行動練習はだいぶチャレンジできてきていると思います。
また、近々カウンセリングお願いしたいと思っております。
回答
自分の状態を素直に受け入れる謙虚さと、治す目的がきちんと自分の中で認識できないと、私のお話してきている方法を真に信じ、実行することはできません。
今、読まれている読者にあっては、今どのような段階にいるでしょうか。この方のような気付きの状態にいるでしょうか。
私もそうでしたが、この方法によらずとも、病気の正しい知識、治るまでの過程で起こる事を含めて、受け入れて、正攻法で「ちゃんと治す」意志を持たれる事を期待します。
さてご質問の件、今ようやく自分のパニック障害を理解し、少しずつ行動範囲も広がり始めていることは、大変結構な事です。
ここで気を付けていただきたいのは、こうして以前より改善が実感してくると、心のどこかで、症状のぶり返しを怖れ、受け入れ難くなってくる事です。
こうした時、自分へのジャッジの罠、比較の罠、監視の罠といった状態にいつの間にかハマっていることがあります。
昨日と比較する事なく、今日は全てが新しい日として、今日起こることは、「今日起こる、ただの出来事であり、自分は、それを体験するに過ぎないのだ」として受け入れてください。
回復の過程は右肩上がりではありません。今回のように過去の体験を思い起こして、不安を自ら再来させてみたり、他に予想も付かなかった、ライフイベントに巻き込まれたり、まだ症状や予期不安は時に強く起きる時期でもあります。
回復を意識することは大変喜ばしい事として受け取ると共に、一方で油断する事なく、かといって過敏になり過ぎずに、日々起きてくる周囲の状況、自分の思考、感情に監視ではなく観察の目をもって、生活をしていくようにしてください。
ご質問の、パニック障害からくる喉の詰まり、疲れへの過敏な反応は、少しずつ改善していきます。ただし、日々そこに監視な目を向けることのないよう心がけて下さい。そういった状態に陥りやすい、私たち人間の性質を知っておき、それに気付かれますように。
最後に、私のカウンセリングを受けている人、受けたことがある人へ。
回復を意識されると、カウンセリングを止めてしまう人がいます。そして「自分なりに」という方法でやっていく人が少なくありません。
そして、それはたいてい間違った理解によっています。
カウンセリングはひとつきに一回が理想ではありますが、回復を意識されても、2ヶ月に1回ぐらいは進捗を確認する時間、また自分なりの方法に本当に間違いはないのかを答え合わせする意味でも、回復を意識できてきても、1年間はカウンセリングを継続していくことは大切です。
「自分なりに」には見落としがあるものです。理解を過信しないように。どうか方法に忠実に。
またカウンセリングを受けるようにして下さいね。