Q216:不眠はこうして受け止めていく

たくあんさんからの質問

こんにちは…
と言いたいところですが今は朝の5時です。
今日の悩みは眠りについてです。

これはずいぶん前からの悩みです
ベッドに入ってもなかなかすぐには眠れません

明日はというか今日は久しぶりに仲の良い友達と遊ぶので、その楽しみ?もあってなのか
今日は一睡も眠れなかったです。
普段はそんなことはないんですよ
遅くても30〜45分ぐらいはかかりますが、一睡もできないなんてことは滅多にありません

ブログなどで書かれていた、やはりここでもあの原則として、浮かんで通る、時間の経過に任せるですよね

わかってはいるんですが、あの静けさと自分の思考、雑念ってやつが浮かんだり消えてはまた現れてと心ここにあらずで…
興奮してるときもあります。
不安のメカニズムにも書いてあった、音に耳を澄ませる、毎日、澄ませよう澄ませようと思うんですがどうしても雑念が湧いてきます。

そこで、今、対策を練っているとこです
微かにですが明日も眠れなかったらどうしようとかすかに思っている自分もいます
安全、安心欲求ですよね

これは不眠症にあたりますか?
自分でもよくわかっていません
でも、一番辛いのは今日また実感した待ってる間です

なにもしない…なにかしたくなってしまいます

富樫さんならどうしますか?


回答


基本「不眠」に対する悩みの回答は「眠ろうとしない事」です。

今の眠れない不安は、眠れない事自体にはもはやありません。

眠れない事による、自分の身に起こる事が怖いのです。しかも、その身に起こる…は単なる思考です。

いつもは不眠なんてなかったのに…
なぜ、こんな事になってしまったのか…

不眠が続くと…
こうなってしまう。
こうなってしまったらどうしよう…。

そんな時は原因探しと、予測に向かっています。

過去と未来を行き来していくうちに、過去の体験が怖れを引き起こし、未来への予測が不安を生み出します。

今にいない状態。
「寝れないなぁ…」と、ボヤいて、布団の上を何度となく寝返りをうっていただけだったのが「まさに今」

ただ「今日は眠れない日という出来事が起きていて、それを体験しているに過ぎない」のです。

人はナマモノです。
躍動するときもあれば、濁り、停滞とするときもあります。

一定のように見えている人の心身もカラダがコントロールしているからですが、うまくいかない事もあります。

人はナマモノですから。

この不安定さも、込みで人なのです。

こうした理由のない不安定さは、もちろん気持ちの良いものではありませんが、心身がリズムを取り戻すまで、浮かんで通り、時間の経過に任せることです。

その間に浮かぶ、思考のあれこれについても、「こんばんは」。

そして軽く今のありのままを実況中継。

そして寝ようと必死にならず、寝場所を変えて、椅子などに座って、うつらうつらしながら、ボォ〜としているのもいいのではないでしょうか。

自分の今の不安は不眠にはありません。不眠状態の自分、そして明日、明後日にも続いたら…

こうなってしまうかも、あーなったら嫌だな…

不眠の怖れは、そんなところからやってきます。

対策はいらないです。日常生活の衣食住の基本ができていれば特別な対策を取らない事です。対策はかえってこじれます。対策を練ったのに、変わらない…そしてまた不安になるだけでしょう。

症状名を付ける必要もありません。症状名が確定して安心するのは、ほんの束の間です。すぐに症状名にとらわれ、必要以上に思考で重症化させていく自作自演が始まるのはお分かりでしょう。

何もしない。
ただ待つのみです。

何もしない行為を選択するように。