欲求の手放し②(セドナメソッド⑯)

2020/11/21 YouTube配信原稿



みなさん、こんにちは。

とがしやすゆきです。


16回目の「セドナメソッド」の講義動画を始めます。


さて前回に引き続き「欲求」についてのお話。

「セドナメソッド」では欲求を主に4つに分けています。


「コントロール欲求」


「承認欲求」


「安全欲求」


「分離欲求」


と分けています。

こうした欲求の欠乏感が繰り返されると、不快な感情として現れ続けます。


そうした欲求が強ければ、欠乏感はより鮮明に高まってきますので、求めるより手放してしまった方が良いのです。


さて今回は4つの欲求のうちの一つ。

「コントロール欲求」についてです。


あなたがパニック障害、嘔吐恐怖症など不安、恐怖症の類に悩まされているならば、このコントロールしたい欲求はもうなじみのあるものですよね。


毎回襲ってくる予期不安やパニック発作症状などが出てきた時に、あなたはその不快感から逃れたいために、コントロールしようと必死に戦って、抑えつけようとしてきたと思います。


その結果、どうなったのか。

悪化しないまでも、結局はその場しのぎで、まったく治っていないですよね?


パニック発作や、予期不安などの不快な感情はどうにかしようと必死に戦ってしまうと、より不快感が高まってきます。何とかその場はしのげても、また同じことが繰り返されます。


「クレア式」では、戦ったり回避したりするのではなく、直面して、受け入れ、浮かんで通り、時間の経過に任せることが大切であると、繰り返し言っていますよね。


ちゃんと治そうと思って、私のブログやTwitterYouTubeをみて学んできた人は、実践してきていると思います。


しかし、今ひとつと言った人もいると思います。なぜか、やっぱり繰り返される不快な感情や症状に正直疲れてきた人もいますよね。


パニック障害の人が一番怖れるのは、「自分自身をコントロールできなくなってしまったらどうしよう」です。


あなたも自分に当てはめてみてください。

パニック発作が起きて、発作に飲まれるときに感じられる、あの何とも言えない不快な感覚と、自分が自分ではなくなっていくような感覚、乗っ取られるような感覚、言葉は人それぞれかもしれませんが、ともかく自分が自分をコントロールできないことを、すごく怖れているはずです。


つまり「コントロール欲求」が満たされていない状態は、自分にとって不安に繋がるわけですね。だから、コントロールしようと必死になって、主導権を取り戻そうと必死になって、戦うことで欲求を満たそうとするんです。


しかし戦うことは、かえって悪化、慢性化に繋がります。


じゃあ、どうしたらいいのか?


起きてしまったパニック発作症状、予期不安はその場で消すことはできません。


できるのは向き合い方を変えるだけと思ってポジティブに考えようとしたり、見ないフリをしたりと、結局この試み自体も、症状を抑えつけようとしているのと一緒、つまりはコントロールしようとしているのと同じなんですね。


人はコントロール欲求から100パーセント逃れる事はできません。しかし、その場で一旦横にズラす、欲求のボリュームを下げると私はよく表現するのですが、それをセドナメソッドでは行います。


パニック発作症状や、予期不安にとらわれて、どうにかしたい気持ちは「コントロール欲求」です。


それに気付きをまずは入れましょう。

まずはいつもの実況中継です。


◉「私は今、この不安感をコントロールしたくて仕方がない事に気が付いています」


この時点で、自分に起きていることを、ハッキリと自覚する事になります。直面するための儀式のようなものです。


そしてセドナメソッドです。


◉「コントロールしたい気持ちを認めることができますか?」


◉「コントロールしたい気持ちを手放せますか?」


◉「コントロールしたい気持ちを手放しますか?」


◉「いつ?」


2番目と3番目の「手放せますか?」と「手放しますか?」の違いについてですが、「手放せますか?」はあなたにセドナメソッドで手放す覚悟を聞いていて、「手放しますか?」は、あなたにセドナメソッドで手放す決断を施しています。


この違いについては非常に重要なので、うまく入ってこない人は、初めの方の動画を再度みて、しっくりくるまで復習をしてから、再度ここに戻ってきて下さいね。


もう一度言ってみます。


「コントロールしたい気持ちを認めることができますか?」


「コントロールしたい気持ちを手放せますか?」


「コントロールしたい気持ちを手放しますか?」


「いつ?」


です。


こんな感じで、気付きの実況中継と、セドナメソッドの併用で、よりパニック発作症状や、予期不安へのとらわれに、客観的な視点で向き合えるようになってきます。


コントロール欲求のボリュームを下げていくことを、その都度行なっていくと、気付きに対してもよりスムーズに行えるようになりますし、なによりも起きた事に反射的に振る舞うことが少なくなってきます。


「感情的な反応ではなく、理性的な対応」


この言葉を覚えておいてください。


気付きとセドナメソッドで、こうした自分でいられる事は、あなたの日常生活の上でもとても大事な処世術でもあるでしょう。


それではまた次回もお話していきます。

この「欲求」についてのお話は「セドナメソッド」の応用編です。


「セドナメソッド」の基本の理解と実践ができていないうちに、行なっても効果は薄いので、必ず基本を、きちんと理解、実践してからこの応用編を実践していくようにしてくださいね。


焦りは禁物です。

「セドナメソッド」は大変強力なメソッドです。

だからこそ、基本をおろそかにしないで、積み上げながら前に進まれますようお願いします。


それでは次回も聞いてください。

ありがとうございました。

とがしやすゆきでした。


今回の動画版はこちら