Q220:「でも万が一!」が抜けない人へ

さいさんからの質問

いつもカウンセリングありがとうございます。久々の質問失礼致します。

寒くなってきたので、この頃気持ち悪かったり、喉が詰まるような感じがしたりします。

めまいは毎日実況中継の練習ができるので、以前よりは少しずつ受け流せることもあるのですが、気持ち悪さは練習してないので、あまり受け流せません。

また、気持ち悪かったり喉の違和感があると、吐くのではないかと考えてしまいます。

それは、未来を見て今にいない、自分のストーリーであって、ただの妄想だということは理解できます。

ですが、事実かもしれない、一瞬で事実になるかもしれないという思いもあります。

例えば咳が出て、これはコロナかもしれないみたいな、事実かわからないようなものとの付き合い方を教えて頂きたいです。


回答


私も過去そうでしたが、パニック障害になると、自分の「万が一」が抜けません。万が一に対して非常に頭がフル回転し、頭では妄想であると分かっていても、「でも今回はわからないじゃん」とか、「そうは言っても、なってからでは遅い」などと呟いてしまうものです。

ともかく自分の中の「万が一」思考が抜けません。

これを解消するには、やはり、そんな状態の中、不安で一杯であってもなお、事を成すこと、そうした体験の多さがやがて、いい意味での開き直りを生み出し、執着から解放される時がやってきます。

仮に、万が一に近いことがあったとしても、今の自分が対処するわけではありません。

その時の自分が対処するしかないわけなので、万が一を起こさないためにではなく、その万が一が起きた時の自分を信用するためにも、振り返っておくべき三つのルールがあります。


①自分は何ができるだろうか。

できる可能性のものに目を向けましょう。そんな自分でも、何かをしてきたはずです。特別なことをするわけではなく、日常の当たり前に目を向けましょう。

そんな時でも何ができると思いますか?


②何をすべきなのか。

「実況中継」、「こんにちは」、「と思っただけ」など、症状を回避せずに向き合うために、あえてやっていくことがあったはずです。復習してください。


③何をしてはならないのか。

回避行動や、コントロールすることに必死になることなど。じっとして耐え抜こうとしたり、頭だけで原因などを考えこんだりすることなどありますよね?

見て見ぬふり、なかっことにしようとすることは症状と直面し、受け入れの機会を逃していることとなります。

この三つのルール。今までブログでもカウンセリングでも話してきたことを再確認するようにして下さい。

いったん湧いてきた思考は、すぐに取り消しは聞きません。消そうとすることなく、そしてポジティブにとらえようと言葉を変えようとすることも、実際は無理があるというもの。

であれば、その「あるがまま」の状態を受け入れて、浮かんで通り、時間の経過に任せていく心前を持つことです。

そんな時こそ、

「だからこそ、あえて、とりあえず」の三拍子の言葉を使って、動くことです。

思考が暴走していることを怖れる必要はありません。ただ暴走していることで、自分の気持ちにブレがあって、心中穏やかではない状態にあるのだという気付きをその都度入れていくようにしてください。

こうした自分の状態を言葉にして気付きとして入れていく作業ですが、中身を読むと頭では理解できて、分かっている事柄なはずです。

しかしこの方法の妙味は、行動しているとき、症状がおきた時にやるからこそ、後々の反応に違いが生まれてくるものとなります。

その場面でやる事が後々に違いを生み出していくことを、どうかお忘れなく。